引き続き、トイレ・リフォーム情報です。先回は主に(便器)についてまとめましたが、今回は費用的にも満足度にも大きく影響する(便座・取替用便座)についてお届けします。
取替用便座は、主にTOTO、LIXIL(リクシル)、パナソニックの3社が大半を占めてますが、(実は東芝や、アサヒ衛陶などもございます。)
組み合わせ便器(一例:TOTOピュアレストQR)であれば、いずれのメーカーの便器にも取替えが可能になっています。つまり、TOTOの便器にLIXLやパナソニックの便座を取り付けることが可能、その逆も然りです。
■便座の種類
大きく分けて、暖房便座と、温水洗浄便座(いわゆるウォシュレットで、暖房機能も付いています。)の2種類あります。あ、全く機能の無いフタと座る部分のみもありますが今回は説明を省きます。
暖房便座と、温水洗浄便座いずれも電気を使うのでコンセントが必要ですが、温水洗浄便座は更に給水工事も必要になります。
ウォシュレットは使わないけど、冬つめたい便座は嫌だと言う方は、安価な暖房便座を選ばれるのもアリです。便器の近くにコンセントさえあれば、D.I.Yでも比較的簡単に交換できます。
チラシやネットで「激安!」だと思って、よくよく見るとウォシュレットでなく「暖房便座」だったりするので注意が必要です。それだけ、暖房便座だけなら安価です。
■便座の大きさ
普通(レギュラー)サイズと、大型(エロンゲート)サイズの2種に大別できます。
ただし、2012年以降は「兼用サイズ」になっていますので、よほど古い便器でなければ、現在は一般的な大型(エロンゲート)サイズで、ほぼ大丈夫です。
■便座の操作リモコンの位置
便座操作リモコンも、取付位置の違いにより大きく2種類あります。
袖(そで)リモコンと、壁(かべ)リモコンの2種あります。
袖リモコンは比較的お求めやすいベーシックグレードモデルに搭載されており、壁リモコンはミドル~ハイグレードモデルに搭載されています。
壁リモコンの場合、自動洗浄や自動便ふた開閉などの便利機能を搭載した機種やグレードも選べます。
袖リモコン | 壁リモコン | |
外観 | ||
---|---|---|
価格帯 | 比較的お求めやすいベーシックグレードのウォシュレットに搭載されています。 ※一部例外もあります。 | ミドル~ハイグレードクラスのウォシュレットに搭載されています。 |
施工性 | 壁にビス穴を開ける必要がないため、賃貸物件などでもお気軽にご利用いただけます。 | リモコン設置用に壁にビス穴を開ける加工が必要になります。 |
清掃性 | 操作部が張り出しているので、汚れやホコリが溜まりやすい箇所もあり、トイレ本体・床奥などの清掃性は壁リモコンに比べて劣ります。 | 張り出している部分がないので、トイレ本体・床ともに清掃性が高いです。 |
便利 機能 | メーカーや機種・グレードによって、温風乾燥機能が選べます。 | メーカーや機種・グレードによって、温風乾燥機能・自動(リモコン)でトイレを流す機能・自動で便フタが開閉する機能など、豊富な機能を搭載したモデルが選べます。 ※自動トイレ洗浄機能はON/OFFを設定できます。来客の多いご家庭では慣れない方が流し方に迷うことなく自動でトイレを流しますのでON、小さなお子様がいらっしゃるご家庭ではトイレトレーニングの観点からOFFでご使用する方法もございます。 |
■おしり洗浄の温水を沸かす種類(貯湯式と瞬間式)
貯湯式・瞬間(連続出湯)式とは、おしりの洗浄で使用するお湯を出す方式です。
両方式の比較表をご覧ください。
貯湯式 | 瞬間(連続出湯)式 | |
外観 | ウォシュレット内に貯湯(温水)タンクが内蔵されているタイプです。貯湯タンクに一度水を貯めておき、設定温度まで加熱をした温水が吐水される仕組みです | 貯湯式のようにウォシュレット内にタンクはなく、温水ヒーターで瞬間的に加熱をして吐水する仕組みです |
---|---|---|
価格帯 | お求めやすいベーシックグレードからミドルグレードモデルに搭載されています。袖リモコンタイプ・壁リモコンタイプがあります。 | ハイグレードモデルに搭載されています。 壁リモコンタイプのみになります。 |
消費 電力量 ※ | 166 kWh/年 | 91 kWh/年 |
電気代 ※ | 年間約 4,488円月々約374円 | 年間約 2,460円月々約205円 |
湯切れ | 貯湯タンク内の温水を使い切ってしまうと 湯切れを起こし水が吐水されます。ご家族が多い場合、朝のラッシュ時など連続でご使用されますと湯切れを起こし急に水になることがあります。 | 貯湯タンクがなく、都度加熱しますので、 湯切れの心配はありません。連続でご使用されても水になることはありません。 |
外観 | 貯湯タンクが内蔵されていますので、厚みが出ます。 | 貯湯タンクがありませんので、すっきりと薄型のデザインが多いです。 |
私の失敗事例としては、痔でお悩みのお客様がおられまして、「お湯が出るウォシュレット便座だよね?」と何度も念を押されたのですが、まさか痔だとは思わずに、「はい、お湯が出る便座です!」と自信満々にお答えして、一般的な『貯湯式』を取付させていただいたのですが、翌日「お湯が出ないじゃないか!」と交換をさせられた苦い経験があります。
いえ、間違いなく「お湯は出る!」のですが、長い時間(1分以上くらい)使用していますと、『貯湯式』では貯めているお湯が無くなり、冷たい水が出るようになってしまいます。
「痔なので、他の人より長い時間ウォシュレットを使うので、冷たくならないやつでね!」と教えていただければ、『瞬間(連続出湯)式』を頼むのですが、お値段が高いですので、そういった特別な事情がなければ『貯湯式』が一般的です。
悪いことは重なるもので、その時はシリーズ違いで、便座ごとそっくり高級なシリーズに交換しないといけない仕様でしたので大損害でした。(;^_^A もっとツッコんでおくべきでした。
以降、同じ失敗をしないよう気をつけておりますが、まさか「痔ではないですよね?」って…なかなか聞きにくいですよね。(泣)
■温水洗浄便座(ウォシュレット)の機能
①便器に汚れが付きにくい性能
まず、素材から汚れを付きにくくする機能としては、便座とノズルの両方に撥水性のある樹脂を使ったTOTOの「クリーン樹脂」や、便座に継ぎ目をなくし汚れが入り込む隙間をなくしたLIXIL(INAX)の「キレイ便座」がありますが、素材以外の技術では、除菌成分を含む「きれい除菌水」をトイレ使用後・未使用時に自動で流し、便器とノズルのキレイを長持ちさせるTOTOの「便器きれい・ノズルきれい」が凄いです。
『きれい除菌水』は、水道水に含まれる塩化物イオンを電気分解してつくられる、除菌成分(次亜塩素酸)を含む水です。薬品を使わず、水道水からつくられます。使用後は水に戻り、環境にもやさしい安全性の高い水です。
一方、LIXILは「プラズマクラスターイオン」が便器鉢内の浮遊カビ菌や付着菌を除菌することでニオイを抑える「プラズマクラスター鉢内除菌」があります。
「プラズマクラスター」技術は、自然界にあるのと同じ+(プラス)と-(マイナス)のイオンをプラズマ放電により作り出し放出します。 浮遊ウイルスや浮遊カビ菌等の作用を抑えるシャープ独自の技術です。
イオンを放出:自然界にあるのと同じプラス(H+)とマイナス(O2-)のイオンを、プラズマ放電により作り出し空気中に放出します。
パナソニックは少し違っていて、便器の中の除菌ではなく、便器本体からナノイーXを放出して、トイレ空間全体を除菌します。
イメージ図がめっちゃ頼もしいです。(^^♪
②清掃しやすい性能
清掃性の高さで注目の機能は、お掃除がしにくい便器と便座の間のお掃除をしやすくするLIXILのお掃除リフトアップ機能です。
手動で便座をリフトアップし(持ち上げ)お掃除スペースを確保しますのでニオイの元となる隙間の汚れが格段に拭き取りやすくなります。リフトアップ時の高さはLIXILが長けています。サティスと言うハイエンドモデルではリモコンボタンを押すだけで電動でリフトアップします。
TOTOは、便座を簡単に外しやすく(ずれやすく)なっていたり、ウォシュレットのフチ裏をなくし、見えない部分のお掃除をしやすくした「フチなしウォシュレット」機能があります。
TOTOフチなしウォシュレット
■快適(便利)機能
①温風乾燥機能
「必要とする方」と「全く必要ない方」に、はっきりと分かれる機能ではないでしょうか。
温風乾燥なし | 温風乾燥あり | |
価格 | 安い | 高い |
---|---|---|
トイレ 使用時間 | 短い | 長い |
ペーパー 使用量 | 多い | 少ない |
洗い 上がり | 普通 | サラッとした仕上がり |
こんな理由であり・なしを選んでます | 乾燥に時間がかかるし、ペーパーで充分こと足りる。全く使わないので、価格差を考えたら自動洗浄などの機能が付いたモデルを検討したい。担当者コメント温風乾燥機能が必要ない場合、同価格帯で他の機能を搭載したモデルもございます。 TOTOのアプリコットシリーズは、温風乾燥付きのF2よりも、オート便器洗浄付きのF1A(温風乾燥なし)、LIXILのパッソは、温風乾燥機能付きのEA22よりも、オート便器洗浄付きのEA21QCの方がお安くご購入いただけます! | 時間はかかるけど、洗い上がりがペーパーのみよりもサラッと気持ちよく仕上がる。急いでるときは使わない。 担当者コメント少しでもおしりに水気が残ることを嫌う方におすすめする機能です。ペーパーで8割がた水気を取ったあとに温風乾燥をかけるとサラッとスッキリ仕上がります。 また、痔ろうがあり極力ペーパーを使いたくない方にもおすすめです。 |
前出の痔の方には必須機能ですね。(根に持ってますね、いけませんよ。自分が悪いんです、自分が足りなかっただけですぞ。)
②自動でトイレを流す機能
便座から立ち上がると、センサーが「大・小」を判断し自動でトイレを流します。こちらの機能はON/OFFを設定できます。来客の多いご家庭では慣れないお客様がレバーを探すなどして迷うことがありますのでONで、小さなお子様がいらっしゃるご家庭ではトイレトレーニングの観点からOFFでご使用されることが多いようです。
健康診断の検便の時とか「困ったエピソード」がありがちですが、スイッチをON/OFFして使えば問題ありません。
③自動で便フタが開閉する機能
便器に近づくと自動で便フタが開き離れると閉じます。便フタに触らずに開閉しますので、中腰などの無理な姿勢にならずに済みます。
●腰に不安を抱えていらっしゃる方
●介護の必要なご家庭
●なるべく便座を触れたくない方
…などには有効と思います。
④ノズル
「ノズル掃除ボタン」があるタイプは手を触れずにノズルを清掃してくれますし、ノズルを女性用(ビデ)と、お尻洗い用が別々になっているタイプもあります。また、ノズルの防汚効果を狙った、汚れの付きにくい素材やステンレス素材のノズルもあります。
■ウォシュレットの洗い心地
TOTOですと節水しながらしっかり洗う「ワンダーウェーブ洗浄」、LIXILですと強弱をつけて洗浄する「マッサージ洗浄」などがありますが、それほど大きな差はありません。個々の感覚的なものですので、なかなか難しいです。
個人的な印象では、
●TOTOの洗い心地
実は「ウォシュレット」という言葉自体がTOTOの登録商標です。個人的には水の太さが細いイメージ。一点集中型と言う印象です。
●LIXILの洗い心地
TOTOより太い水で、全体に圧を感じるイメージです。マッサージされてる印象です。
●パナソニックの洗い心地
3社の中で一番太い水の印象です。便座の座り心地もどっしりとした「椅子」をイメージしてるようです。
画像粗めですみません、一覧にまとめた画像になります。↓
個人的に群を抜いて「面白いなぁ~」と思う便座が、パナソニックの温水洗浄便座 『ビューティ・トワレ AWMシリーズ』という交換用便座あの泡で自動おそうじするパナソニックのトイレ『アラウーノ』のように、洗剤を入れて泡のでる交換用便座です。つまり、TOTOやLIXILの便器もアラウーノみたいに出来ます。
台所用洗剤を入れておき、流す度に泡で自動お掃除! YouTubeで動画をご確認できます。↓
https://youtu.be/lbdGJN6Nv54
いかがでしたでしょうか? 便座と言っても機能が沢山あって選ぶのに困ってしまいますよね。お値段との兼ね合いもありますが、毎日使うものですので、どうしても欲しい機能は何なのか?が選定するための重要ポイントかと思います。
あくまで家電ですので耐用年数は、およそ10年くらいと思いますので、少し冒険してみるのも良いかと思います。
便座の交換だけでも生活が一変するかもです。ご実家へのプレゼントってのも案外、大変喜ばれると思いますのでお気軽にご相談ください。
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