構造・外装・防水系リフォーム費用の目安

いよいよ、厳しい冬の到来の季節のはずですが年末の大雪以降は平地では、ほぼほぼ雪のない新潟です。

ただ心配は雪ばかりでなく、暴風雨のあとに気になるのが雨漏りや、風で飛ばされた屋根や外壁、雨樋ではないでしょうか?

今回は、そんな外装・防水系、そして構造部分のリフォームと言いますか、修繕・メンテナンス及び大規模リフォーム費用についてご説明させていただきます。

構造・外装・防水系・雨樋の交換(5-40万)
・スレート屋根の塗り替え(戸建て)(20-80万)
・シロアリ防止処理(戸建て)(15-30万)
・耐震補強(20-200万)
・外壁材の重ね塗り(戸建て)(50-150万)
・サイディングの上貼り(戸建て)(80-200万)
・屋根の重ね葺き(戸建て)(90-250万)
・瓦屋根の交換(戸建て)(70-120万)
・玄関の改装(戸建て)(20-150万)
・増築(300-2000万)
・躯体以外の全面リフォーム(500-2500万)
・減築(800-2600万)
国土交通省の「部位別リフォーム費用一覧より抜粋

■雨樋の交換
・雨樋の交換(5-40万)
雨樋の交換は板金工事になります。5~40万円と費用に幅があるのは、基本的に交換する雨樋の長さによって費用が変わってきます。
また、足場が必要な2階と脚立で届く平屋部分(下屋=げや)の雨樋交換では、足場代が違ってきます。

雨樋の交換のポイントは、屋根や外壁改修工事と一緒にされると足場が兼用できますので割安になります。また、金具もチェックしてもらい、できればしっかり金具の交換も一緒にされた方が良いです。

また、風害や雪害が原因の場合は、住宅の火災保険の対象になる場合がありますので慌てて直してしまう前に、事前に保険会社へ問い合わせしていただき、必要な写真や書類を確認してから工事されると良いでしょう。

たかが雨樋と思いがちですが、雨樋が壊れていますと雨漏りや外壁の中に雨水が入り込み、大切な住宅の構造の部分に致命的な打撃を与えかねませんので、日頃から家の周りをよく観察されることをお勧めいたします。単純に枯葉や泥などが雨樋に詰まってる場合もあります。

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■屋根
・屋根の重ね葺き(戸建て)(90-250万)
屋根は塗り替えまたは、今の屋根を剥がさずに2重に重ね葺きのいずれかになるかと思います。
屋根のリフォームは雨漏りを発見し、部分的な修繕を行うことが多いかと思いますので修繕範囲と面積で金額が変わってきます。

・瓦屋根の交換(戸建て)(70-120万)
また、瓦屋根の耐久性や趣が見直されてきていますが、耐震を考慮しますと重い瓦屋根を撤去し、軽い金属製の屋根に葺き替えの必要性があったりします。
昭和時代に流行った「セメント瓦」と呼ばれる瓦屋根は、耐久性の高い「焼き瓦」と違って、塗装メンテナンスが必要になり、30年ほど経過しますと風化して薄くなり張替えとなります。耐震性の向上には、屋根を軽くすることが好ましいですので、瓦の葺き替えであれば金属製の軽い素材に変えることをオススメします。

■外壁
・外壁材の重ね塗り(戸建て)(50-150万)
面積によって費用が変わってくるのは当然ですが、塗料の種類によって耐用年数が違ってきます。
4人家族向けの住宅は30坪くらいが一般的ですので、「30坪の住宅の塗り替え費用」が目安になるかと思います。

外壁重ね塗りの塗料種類別の耐用年数と価格の目安

アクリル塗料
アクリル樹脂塗料は、価格の低さや発色の良さなどから人気がありましたが、防汚性や耐久性に劣るため、現在ではあまり使用されていません。耐用年数は約5~8年で、費用は約55万円~75万円が相場です。

ウレタン塗料
ウレタン樹脂塗料は、密着性に優れ価格や耐久性、機能性などのバランスが良く、コストパフォーマンスに優れています。耐用年数は約8~10年で、費用は約60万円〜80万円が相場です。

シリコン塗料
現在、一般的で主流な塗料はシリコン樹脂塗料です。耐熱性や耐候性に優れており、汚れや色落ちにも強いという特徴があるため、外壁塗装で多く使用されている塗料です。耐用年数は約10~15年で、費用は約70万円〜95万円が相場です。

フッ素塗料
フッ素樹脂塗料は高い耐久性を持つ塗料です。耐熱性や耐候性も高く、親水性にも優れているので、汚れが雨水などで落ちやすいという特徴があります。一方で費用が高いため一般的な住宅ではあまり使用されず、商業施設や高層ビルなどで多く使用されています。耐用年数は約15~20年で、費用は約105万円〜120万円が相場です。

無機塗料
一般的な塗料は有機塗料と呼ばれ、炭素を含む有機物を主成分とする樹脂を使用しています。アクリルやウレタン、シリコン、フッ素などは、有機塗料に分類されます。
一方、無機塗料とは、炭素を含まないセラミックやケイ素などの無機物を配合して作る塗料です。無機物は紫外線で劣化しないため、無機物が配合された無機塗料は優れた耐候性と耐久性を持っています。
耐用年数は約10~20年ですが、基本的に配合されている有機塗料の耐用年数に準ずることになります。費用は約100万円〜125万円が相場です。

(新しい塗料) ラジカル系塗料
2015年より新しくラジカル系塗料というものも販売されています。太陽光や雨水などによる劣化を抑える成分が入った塗料なので対候性がよく劣化がしにくい事が特徴です。シリコン系塗料とフッ素系塗料の間くらいの耐用年数、価格といわれていますが、まだ歴史が浅いので実績はこれからという状態です。

重要ポイント
一緒に、窓まわりや外壁目地のシーリング(コーキング)と呼ばれるゴム状の部分も撤去し新しくすることが重要ポイントになります。
値段だけにとらわれず、必ず検討しましょう。

また、足場を掛けるので雨樋や屋根塗装も一緒に工事をした方が、別々にするより割安になります。

・サイディングの上貼り(戸建て)(80-200万)
外壁の塗り替えでは対応できないくらい傷んでいる場合は、張替えまたは、上貼り(二重貼り・重ね貼り・カバー工法とも呼びます)が必要になります。経験上、新潟の気候に最も適してるのは「金属製サイディング」です。現在はデザイン的にも優れた金属製サイディングも増えてきましたし、軽量ですので上貼りに向いている素材です。

塗装の場合と比べますと、2倍くらいの費用が掛かりますが耐用年数が倍になることを鑑みますと、外壁塗装より上貼りの方がお得なケースも多々あります。
また、上貼りでなく張替えの場合は、外壁を剥がした時に新しく断熱材を入れ直すことが可能になりますので、断熱改修も兼ねたリフォームとなります。
外壁の張替えの時は、断熱材も検討されることをおすすめします。

気をつけたいのが、「近くで外壁の塗り替え工事をしているので、今なら格安で出来ます!」とか、「足場代を無料にします!」などと飛び込み営業やDMをポストに入れていく県外業者などは要注意です。近くで仕事してたから安くなるとか、世の中に無料の足場は存在しません。(;^_^A
「塗って終わりで代金回収後は知りません。」ってのが一番困ります。金額だけに惑わされず、なるべく近くで実績のある、しっかりとした施工をしてくれて、保証をつけて貰える業者さんを選ばれるようにしたいものです。

シロアリ防止処理(戸建て)(15-30万)
坪当たり1万円くらいが目安と思います。1階の床面積です。4人家族向けの住宅であれば平均15坪くらいですので、15万円~って感じです。こちらも気をつけたいのが、不必要な床下換気扇や調湿材敷き詰めなどを進めて工事費を高くしてくる業者にご注意ください。特殊な知識が必要ですし、床下の見えないところの作業ですので信頼性が大切になってくると思います。
また、雨漏りが原因でのシロアリ発生被害であれば火災保険が適用する場合もあります。
5月のG.W前後に羽のついた小さな蟻が洗面所などに沢山付いてる時などは確実に居ますが慌てずに2社からの見積を取られることをおすすめします。

以降のリフォーム費用については、そもそも建築基準法的に必要かどうかを考える為のターニングポイントが3つありますので最初に説明いたします。

3つとは、耐震性、断熱性、換気に関する法改正履歴を押さえておきましょう。

1.耐震基準「1981年」(昭和56年)
2.省エネ性能基準「1998年」(平成10年)
3.24時間換気システム「2003年」(平成15年)


・耐震補強(20-200万)
耐震補強が必要性については1981年(昭和56年)5月31日以前の住宅かどうか?がターニングポイントになります。
耐震改修の流れとしましては、まず『耐震診断』をしてから、耐震補強の設計・実施という流れになります。
現在、ほとんどの市町村で「耐震診断の補助金制度」があります。(新潟県三条市の場合は、耐震診断9万5千円と決まっており、斡旋された設計士が診断してくれます。そのうち、1万円が自己負担で8万5千円が補助されます。)
耐震診断までは1万円で出来るのですが、その診断を元に耐震補強の設計以降は別途費用が必要になります。耐震補強内容によって費用金額の差が大きく変わってきます。

正直、「1981年」(昭和56年)以前の住宅は、大規模リフォームより建て替えをお考えになることをおすすめします。(2023年時点で、築年数42年以上)

・玄関の改装(戸建て)(20-150万)
・増築(300-2000万)
・躯体以外の全面リフォーム(500-2500万)
・減築(800-2600万)

お子様やお孫さんの誕生や、進学・独立などでお住まいの家族構成の変化に伴い、大規模なリフォームをお考えになる機会が多いと思いますが、住宅の基本性能の見直しも一緒に考えることが重要になってきます。基本性能の中で注目すべきは断熱(伴って気密、そして換気)です。

断熱に関するターニングポイントは、「1998年」(平成10年)の省エネ性能基準と、「2003年」(平成15年)の24時間換気システム義務化が始まったので、その年代の以前か以降かで判断する必要があります。

簡潔に申しますと、「2003年」(平成15年)以降の住宅(2023年時点で築年数20年以前)であれば、大きな施工不良などなければ断熱改修リフォームをさほど考えずに、内装を綺麗にするようなリフォームで良いと思いますが、それ以前であれば断熱や換気なども考慮したリフォームが大切になります。

大規模リフォームと、断熱改修リフォームは一対とお考えいただくことを強くおすすめします。

まとめ
・屋根や外壁、躯体(基礎、梁や柱)など重要な部分は、10年に一度くらいのメンテナンス的なリフォームが必要になってきます。

・大規模リフォームの場合、耐震性について考慮が必要なのは「1981年」(昭和56年)、断熱及び換気の性能について考慮が必要なのは「2003年」(平成15年)以前の住宅になります。

・「1981年」(昭和56年)以前の住宅でしたら、高額なメンテナンスや大規模リフォームより建て替えも視野に検討されることも大切と思います。

リフォーム費用の相場はインターネットで調べればすぐにわかりますし、相見積もりや業者斡旋をするサイトも沢山ありますが、そもそもそのメンテナンス方法で良いのか、どうやったら良いのか、何が必要で何が必要でないかの判断は一般の方には難しいと思います。
予算も当然とても大事ですが、最終的には満足度ですので、リフォームすることで「こうなったら良いな、こうならないかな?」と言うご希望・ご要望をお伝えいだくことから始まります。

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