実家リフォーム システムキッチンの選び方(キッチン編 その2)

先回は、キッチンの「狭さ解消・家事動線を短くする方法」と題して、設計的な面からお届けしましたが、今回はシステムキッチン本体の選び方をお伝えしたいと思います。

①キッチンの配置や広さから選ぶ

キッチンの配置 4種類の例

キッチンの配置には大きく分けて4種あります。
・Aは、背面式と呼ばれており、比較的狭いスペースに向いてます。昔ながらの配置で一番オーソドックスなタイプと思います。
・Bは、対面式のオープンタイプです。「島」のようなのでアイランド式とも呼ばれます。キッチンの前に壁を造らないタイプです。
・Cは、Ⅱ型と呼ばれ、背面式の応用です。振り返ると食器棚や作業台になっています。調理の作業性が良いタイプです。
・Dは、対面式でも造作壁タイプです。吊戸棚を付けられるのでフルオープン型より収納が多く取れ、程よくダイニングやリビングを感じながら調理できます。

この他にも、バリエーションとしては、I型だけでなく、キッチン本体がL型になったタイプもあります。

ダイニングキッチンとして部屋の必要な広さで言えば、B>D>Aとなり、Aタイプの背面式が一番省スペースで設置できます。
Cタイプの場合はキッチンとダイニングを分ける考え方です。
BやDの現代風の「対面式」「アイランド式」は憧れますが、リフォームの場合は難しい場合が多いです。

費用面で考えますとリフォームの場合、今まで使っていたキッチンの位置も大きく移動せずに、既存の給湯給水配管や排水位置を少し直す程度で配置すると費用が抑えられます。 

私の実家リフォームは、Aタイプから、Cタイプに近いような配置にしました。ダイニングキッチンをリビングダイニングにすることによって、キッチンを独立させ、部屋の役割を減らすことで同じ部屋の広さでも大きく使えるようにしました。

②キッチン本体のサイズを選ぶ
システムキッチン本体のサイズは各メーカーで規格がほぼ統一されています。まずは既存のキッチン本体の「間口(横幅)」「奥行き」「高さ」の3つを測ってみましょう。

・キッチンの間口(横幅)
一般的なシステムキッチンの規格サイズは、2,100mm、2,400mm、2,550mmが多く、1,650mm~3,000mm以上の間口の取扱いのあるメーカーもあります。標準は2,550mmです。一番使いやすい長さになります。
コンロの標準サイズの幅は、日本国内では600mm、750mmが標準規格とされており、シンクの標準サイズは700mm~800mmで設定されています。(メーカーによって他のサイズの取扱いもあります。)

・システムキッチンの奥行き
標準的なシステムキッチンの奥行きは600mm~700mmです。既製品の規格は650mmが標準となっています。

・ワークトップ(天板)の高さ、材質
システムキッチンのワークトップの高さは、床からワークトップまでの高さが「身長÷2+5cm」になると使いやすいとされています。身長160cmの場合、最適な高さは160÷2+5=85cm(850mm)となります。

ワークトップの高さが低いと腰を曲げて作業をしなければいけないので、腰に負担がかかります。現在は850mmが標準で設定されていますが、背の高い方用に900mmと、昔の標準だった800mmもオプションで選べるようになっています。

ワークトップの材質は、ステンレスと人造大理石(略して=じんだい)が主流です。人造大理石と言っても実は2種類あります。一般的には「ポリエステル系人造大理石」ですが、現在は少し高価でキズや色褪せしにくい「アクリル人造大理石」があります。一時、じんだいが流行りましたが、現在はメンテなど扱いやすいステンレス天板の人気も復活しています。

③メーカー・シリーズを選ぶ (機能・性能・デザイン・価格帯)
性能や機能に関しては各メーカーそれぞれに、特徴を出して、工夫を凝らしていますので、詳細はカタログを取り寄せたり、ネットで検索して調べるのが良いと思います。価格帯は各メーカーのシリーズ違いで実売価格は、ほぼ同じくらいになるような設定をされています。エントリー価格帯・スタンダード価格帯・ハイグレード価格帯の3種くらいに分別されてることが多いでようです。主なメーカーのサイトを記載しておきます。

・リクシル(LIXIL) https://www.lixil.co.jp/lineup/kitchen/

・TOTO https://jp.toto.com/products/kitchen/

・クリナップ https://cleanup.jp/kitchen/

・タカラスタンダード https://www.takara-standard.co.jp/product/system_kitchen/

・パナソニック https://sumai.panasonic.jp/kitchen/

・トクラス https://www.toclas.co.jp/kitchen/

・ハウステック https://www.housetec.co.jp/products/kitchen/

・ウッドワン https://www.woodone.co.jp/product/item/housing_cat/kitchen/

個人的なイメージ&見解ですが、各メーカーの特徴を一言ずつ付け加えさせていただきますと…

リクシルは、欲しい機能が揃った万能・優等生タイプ。収納力の高さ、デザイン性も人気の秘密。

TOTOは、手を触れずに給湯が出る蛇口や、きれい除菌水など、機能面で優れている技巧派タイプ

クリナップは、キッチンが主力商品だけあって商品に自信を感じます。特にステンレス加工に優れています。プロ志向を感じます。

タカラ スタンダードは、高品位ホーローに特化しています。扉やキャビネット内部にまで高品位ホーロー製の商品も揃えています。磁石が使えて壁などの小物収納が多彩。

パナソニックは、家電メーカーでもあるのでIHコンロが3つ横並びの配置だったり、主婦の意見を取り入れたキッチン造りに定評があります。

トクラスは、楽器のYAMAHAが元ですので、一際、美しいです。特に人造大理石が滑らかで、私はピアノのような質感を感じます。

ハウステックは、もともと日立グループでしたが、現在は家電量販店のヤマダ電機のグループ会社です。日立由来の堅実な造りとヤマダ電機の販売力による価格が魅力

ウッドワンは、無垢の木製扉など木材を使った商品が特徴で、自然素材の住宅とマッチします。北欧風・南仏風な空間イメージに似合います。

キッチン5
実家のシステムキッチンは、クリナップ ラクエラを選びました。

いろいろ悩みましたが私の実家のシステムキッチンは、クリナップのラクエラという商品にしました。価格帯で言えば安いシリーズ・エントリークラスになります。
間口は標準的な2550mm。キッチンの形はI型で、配置はCのⅡ型に近い配置です。

電気式のIHコンロにしました。

天板はステンレスで、コンロはガスコンロからIHコンロにしました。ガス配管の閉栓と、分電盤から新しく単独に「単相200V」の電気配線が必要になりますが、火災防止の観点から安全安心を選びました。
せっかくの無垢フローリングに合わせて、ウッドワンも羨ましいのですが予算の兼ね合いもあり、断念しました。(;^_^A

換気扇(レンジフード)の幕板もキッチン扉と同じ木目デザインが選べます。

なるべく天然木のようなデザインと思い、この木目調の扉を選びました。
クリナップのラクエラはエントリークラスでも、換気扇(レンジフード)の幕板が同材デザインが選べるのが私は気に入ってます。
足元まで収納だったり、吊戸棚も付けたので収納力は今までの倍くらいになった印象です。手元灯は3連のLED照明をホームセンターで買ってきました。

ガスコンロを残したのが吉と出るか?凶とでますでしょうか?停電時は重宝です。

もともと、出窓のところに、ガスコンセントがあったのですが、撤去するか残すかで迷いました。うちの両親の場合は結果的に1ヶ所でもガスが使えて良かったようです。いきなり全ての生活習慣を変えてしまうのも無理があるようです。ただし、もう少し両親の年齢が進んだら危ないので使わないようにしてもらおうとは思っています。

両親は「IHコンロにすると、今までの鍋が使えないの?!」と心配していましたが、実際はほとんど使えました。IHコンロで使えないのは、土鍋や陶磁器・耐熱ガラス・アルミ・銅などは使えませんが、鉄製・ステンレス製・ホーロー製の鍋は使えます。 ただ、底の丸い中華鍋は座りが悪くヒーターの表面に当たる面積が小さくなるため、熱効率が悪くおススメできません。そういう意味でもガスコンロを1ヶ所残していたのは、停電時の事も考えますと良かったのかもです。

★まとめ
①キッチンの配置や広さから選ぶ②キッチン本体のサイズを選ぶ③メーカー・シリーズを選ぶ(機能・性能・デザイン・価格帯)の順で、候補を絞ったら「プランボード(提案)」を作ってもらい、見積もりをしてもらいます。メーカーは定価見積りしか出せませんので、リフォーム店、工務店から実売価格の見積りをしてもらう必要があります。商品はなるべく、中間マージンの少ない1次問屋さんに近いところから購入してもらうのがコツと思います。

ユニットバス選びも同じことが言えますが、リフォームの満足度・出来栄えを決めるのは、システムバス本体選びが大きく作用します。
IHコンロにするかガスコンロにするか、食洗器が必要かどうか、天板の材質、吊戸棚の有無などは、キッチンを多く使う方と一緒にお近くのショールームで実物を確認しながら、色決めやオプション選びをされることを強くおススメします。アドバイスをもらいながらひとつひとつ確認しながら一度で選べます、しかも無料ですのでぜひ、ショールームを上手に活用しましょう。

システムキッチン選び(ユニットバス選びも同じく)で、迷ったらワンランク上を選択するのが後悔しないコツと思います。妥協するところと、妥協しないところを整理し、「ここが気に入った!」というお気に入りポイントを見つけるのが鍵です。

新潟県の県央地区で「キッチン・リフォーム」「実家リフォーム」の事なら、ぜひユキハウスにご相談ください。

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